マーケティングリサーチ会社を選ぶ重要性

商品開発やサービス改善において、消費者の声や市場の動向を正確に把握することは欠かせません。しかし、自社でリサーチを完結させるのは難しいケースも多く、専門のマーケティングリサーチ会社に依頼することが一般的です。各社ごとに得意分野や調査手法、費用感が異なるため、目的に合った会社を選ぶことが成果を左右します。

代表的なマーケティングリサーチ会社の特徴

ここでは日本国内でよく利用される代表的なリサーチ会社を取り上げ、それぞれの特徴を整理します。

  • マクロミル:オンラインリサーチ国内最大手。モニターパネル数が圧倒的に多く、迅速な調査が可能。
  • インテージ:長年の実績を持ち、消費財や医療分野に強い。統計解析やデータベース活用に定評。
  • クロス・マーケティング:グローバル展開に強く、アジアを中心とした海外調査にも対応。
  • 日経リサーチ:企業イメージ調査やブランド調査に強み。BtoB領域の調査実績が豊富。
  • リサーチ協会関連機関:各業界団体と連携した調査を行うケースもあり、公共性の高い調査に強い。

比較表:主要リサーチ会社の特徴

以下の比較表で、各社の得意分野や強みを整理しました。依頼を検討する際の参考にしてください。

会社名得意分野対応スピードコスト感強み
マクロミル消費者調査全般★★★★★★★★☆☆パネル数が多く短期間で結果取得可能
インテージ医療・消費財★★★☆☆★★★☆☆統計解析力と長年の信頼
クロス・マーケティング海外調査★★★★☆★★★☆☆グローバルネットワークの強み
日経リサーチBtoB・企業調査★★★☆☆★★★☆☆企業ブランド調査での実績豊富
業界団体系公共性の高い調査★★☆☆☆★★★★☆特定業界に深い知見

どの会社を選ぶべきか?

「スピードを重視する」ならマクロミルが有力です。短期間で数千件規模の回答を得たい場合に最適です。
「専門性を重視する」ならインテージや日経リサーチ。業界特化型の知見を活かした深い分析が可能です。
「海外市場の調査」を視野に入れるならクロス・マーケティングが候補となります。
「コスト重視」でシンプルな調査を依頼するなら、業界団体系のリサーチ機関も検討できます。

太田高寛

実際にはここで掲載している会社以外にも無限にリサーチ会社は存在します。最終的に依頼側が選定の判断基準をしっかりもつことが重要です!

依頼時に確認すべきポイント

  • 調査目的に合った調査設計が可能か?
  • ターゲットとするサンプル数・属性に対応できるか?
  • 費用と納期のバランスは妥当か?
  • 過去に似た事例の実績があるか?
太田高寛

他にもあると思いますが、基本はQ:クオリティ、C:コスト、D:デリバリー(納期)の3軸を基準に、適切に重箱の隅をつついて比較検討をすることが大事です。

実務での活用事例

ある食品メーカーは、新商品の味に対する消費者の反応を把握するためにマクロミルへ依頼。数日で数千件のアンケート結果が集まり、発売前に味の改良を行うことができました。
一方で、BtoBサービス企業は日経リサーチを活用し、競合企業のブランド認知度調査を実施。その結果、自社のポジショニングを明確化し、営業資料の改善につなげています。

まとめ

マーケティングリサーチ会社を選ぶ際は、スピード・専門性・費用感のバランスを意識することが大切です。自社の課題や目的に応じて最適なパートナーを選ぶことで、調査の成果を最大化できます。