- 自社に最適なエンゲージメントツールを選ぶための「7つの比較ポイント」
- TUNAGと主要競合ツール(Talknote, Wevox, THANKS GIFT, ourly, HRBrain)の機能・料金・特徴の徹底比較
- 「理念浸透」「離職率改善」「情報共有」など、解決したい課題別のおすすめツール選定ガイド
- TUNAGが持つ「カスタマイズ性」と「サポート力」の独自性と、他社との明確な違い
- ツール導入で失敗しないための、比較検討の具体的な進め方と注意点
「社内のエンゲージメントを高めたい」と考え、TUNAG(ツナグ)に興味を持ったものの、「世の中には似たようなツールが多すぎる…」「TalknoteやWevoxと、TUNAGは何が違うの?」「自社の課題に本当に合うのはどのツール?」と、比較検討の段階で手が止まってしまっている担当者様は非常に多いです。
エンゲージメントツールは、それぞれ「コミュニケーション特化」「サーベイ特化」「称賛文化特化」など、得意分野が異なります。高価なツールを導入したのに、自社の課題とミスマッチだった…という失敗だけは、絶対に避けたいですよね。
そこでこの記事では、数々のBtoBマーケティング支援を行ってきたTSRコンサルティングの視点から、TUNAGを検討する上で必ず比較対象となる主要なエンゲージメントツール5社をピックアップ。
自社に最適なツールを選ぶための「7つの選定ポイント」を明確にした上で、各ツールの強み・弱みを徹底的に比較・解説します。この記事を読めば、ツールの多さに惑わされることなく、自社の課題解決に直結する「正しい一手」を選び抜くことができるようになるはずです。
ツール選びで失敗しない7つのポイント
具体的なツール比較に入る前に、自社に最適なツールを見極めるための「7つの選定ポイント(比較軸)」を共有します。この軸が定まっていないと、各ツールの営業担当者の「良い面」だけを見てしまい、冷静な判断ができなくなってしまいます。
- 導入目的(課題解決の範囲)
最も重要です。「離職率改善」が目的なのか、「理念浸透」が目的なのか、「情報共有の円滑化」が目的なのか。自社の最優先課題を明確にします。 - 機能の網羅性 vs 特化性
課題解決に必要な機能が揃っているか。サーベイだけ、社内報だけ、といった「特化型」で良いのか、TUNAGのように複数の機能を備えた「オールインワン型」が必要かを見極めます。 - 料金体系と費用対効果
初期費用と月額費用(1人あたり単価)はいくらか。最低利用料金や契約期間の縛りはあるか。そして、そのコストで最優先課題が解決できるか(費用対効果)を試算します。 - カスタマイズ性(制度設計の自由度)
ツールに既存の機能(例:サンクスカード)があるだけでなく、それを自社の「ピアボーナス制度」や「MVP表彰制度」として柔軟に設計・運用できるか。 - 導入・運用サポートの手厚さ
導入して終わり、ではなく、「どうすれば社内に定着するか」を一緒に考え、伴走してくれるサポート体制(カスタマーサクセス)があるか。 - 使いやすさ (UI/UX)
毎日使ってもらうツールだからこそ、ITリテラシーが高くない社員でも直感的に使えるか、デザインが古くないか、動作が重くないかは重要です。 - スマホ対応(デスクレスワーカーへの対応力)
PCを持たない店舗・現場スタッフ(デスクレスワーカー)が多い企業は、スマホアプリの使いやすさやプッシュ通知機能が必須条件となります。

まさに、TSRが最も重視する「WHO(誰の)-WHAT(どんな課題を)」の戦略設計そのものです。ツールを比較する前に、まず自社の「WHO(例:現場の若手社員)」が「WHAT(例:早期離職)」という課題を抱えている、という顧客価値(この場合は社員価値)の定義が不可欠です。ここがブレると、ツール選びは必ず失敗します。
TUNAGとは?その立ち位置と強み
まず、比較の基準となるTUNAGの特徴を再確認しましょう。
TUNAGは、特定の機能に特化したツールではなく、組織のエンゲージメント課題を総合的に解決する「オールインワン・プラットフォーム」です。
社内SNS、サーベイ、社内報、サンクスカード、ワークフロー、1on1支援など、エンゲージメント向上に必要な機能をほぼすべて網羅しています。
TUNAGの最大の強みは、以下の2点にあります。
- 圧倒的なカスタマイズ性:
豊富な機能をパズルのように組み合わせ、他社にはない「自社オリジナルの社内制度」をアプリ上で設計・運用できます。(例:ピアボーナス制度、MVP表彰、理念浸透プログラムなど) - 手厚い伴走サポート:
ツールを提供するだけでなく、専任のカスタマーサクセスが「どうすれば制度が定着するか」を徹底的にサポートしてくれます。
「複数の組織課題をワンストップで解決したい」かつ「自社に最適化された運用を実現したい」企業にとって、第一候補となるツールです。
TUNAGと競合ツール5社の比較一覧表
TUNAGと、しばしば比較対象となる主要な競合ツール5社(Talknote, Wevox, THANKS GIFT, ourly, HRBrain)を一覧表で比較します。各ツールが得意とする領域(立ち位置)の違いに注目してください。
※料金は変動する可能性があるため、あくまで目安として参考にし、詳細は各社にお問い合わせください。
| ツール名 | 得意領域(立ち位置) | 主な機能 | 想定料金(月額) |
|---|---|---|---|
| TUNAG (ツナグ) | オールインワン・カスタマイズ型 | 網羅的(SNS, サーベイ, 社内報, ワークフロー, 1on1, 称賛…) | 個別見積もり(非公開) |
| Talknote (トークノート) | コミュニケーション特化型 | 社内SNS, チャット, タスク管理, AI分析 | 個別見積もり(非公開) |
| Wevox (ウィボックス) | サーベイ・組織診断特化型 | パルスサーベイ, エンゲージメントサーベイ, 分析ダッシュボード | 1人あたり300円〜 |
| THANKS GIFT (サンクスギフト) | 称賛・ピアボーナス特化型 | サンクスカード, ポイント付与, 社内報, サーベイ | 50名まで 39,800円〜 |
| ourly (アワリー) | Web社内報特化型 | 社内報記事作成, 閲覧分析, SNS機能 | 個別見積もり(5万円〜) |
| HRBrain (エイチアールブレイン) | 人事評価・タレントマネジメント型 | 目標管理(MBO/OKR), 評価運用, サーベイ, 人材データベース | 個別見積もり(非公開) |
【機能別】競合ツール5社の徹底比較
一覧表だけでは分からない、各ツールの「強み」と「弱み」を詳しく掘り下げます。
1. Talknote (トークノート)
Talknoteは、社内SNS・コミュニケーションの活性化に強く特化したツールです。「社内のコミュニケーション不足」が最大の課題である企業に適しています。
強み:
・シンプルなUIで、LINEやFacebookのように直感的に使える。
・AIがコミュニケーションの「量」と「質」を分析し、コンディションの低下や組織の課題を可視化してくれる「アクションリズム解析」機能がユニーク。
弱み(TUNAGとの比較):
・サーベイ機能やワークフロー、1on1支援といった、エンゲージメント施策や制度運用の機能はTUNAGに比べて限定的。
・あくまで「コミュニケーションの円滑化」が主目的であり、制度設計のカスタマイズ性は高くない。
2. Wevox (ウィボックス)
Wevoxは、リンクアンドモチベーション社が提供する、組織状態の「可視化(サーベイ)」に特化したツールです。「まずは組織のどこに問題があるかを知りたい」企業に適しています。
強み:
・高頻度な「パルスサーベイ」で、組織のコンディションをリアルタイムに把握できる。
・国内最大級のデータベースに基づいた高精度な分析と、他社比較(ベンチマーク)が可能。
弱み(TUNAGとの比較):
・Wevoxは「診断ツール」としての側面が強く、診断後に課題を解決するための具体的な「実行(アクション)」機能(社内SNS、称賛文化、社内報など)は搭載していません。(※別サービスとの連携は可能)
・TUNAGはサーベイ機能も持ちつつ、診断結果に基づいたアクション(例:称賛制度の導入)を一つのツール内で完結できます。

これはTSRのリサーチノウハウにも通じますね。Wevoxは「意味ある1次情報を取得・分析する」ことに特化しています。一方TUNAGは「分析して次につながる価値ある情報に変換」し、さらに「施策を実行する」までを担うイメージです。自社が今どのフェーズにいるかで見極めが必要ですね。
3. THANKS GIFT (サンクスギフト)
THANKS GIFTは、その名の通り「感謝・称賛(サンクスカード)」の文化醸成に特化したツールです。「ピアボーナス制度を導入したい」企業に最適です。
強み:
・サンクスカードの送受信に特化しており、操作が非常にシンプル。
・比較的安価な料金プランから(50名まで39,800円〜)スモールスタートできる。
弱み(TUNAGとの比較):
・社内報やサーベイ機能も搭載していますが、各機能の深さやカスタマイズ性はTUNAGに劣る場合があります。
・「称賛文化」以外の多様な組織課題(例:情報共有の非効率、人事評価の運用)も同時に解決したい場合は、機能不足を感じる可能性があります。
4. ourly (アワリー)
ourlyは、「Web社内報」の作成・運用に特化したツールです。「理念浸透や情報共有を、社内報を通じて行いたい」企業に適しています。
強み:
・ブログのように簡単に美しい社内報記事が作成できる。
・「誰が、どの記事を、どれだけ読んだか」という閲覧分析機能に優れており、情報が届いているかを測定しやすい。
弱み(TUNAGとの比較):
・TUNAGも強力な社内報機能を持ちますが、ourlyは「社内報」が中心です。サーベイやワークフロー、1on1支援といった「制度運用」の機能は持っていません。
・「情報発信」は強いですが、「双方向のコミュニケーション」や「称賛文化の醸成」はTUNAGの方が得意分野です。
5. HRBrain (エイチアールブレイン)
HRBrainは、人事評価やタレントマネジメントの領域に強みを持つツールです。「人事評価(MBO/OKR)の運用を効率化したい」「人材データを一元管理したい」企業に適しています。
強み:
・目標設定から評価、フィードバックまでの人事評価プロセスをクラウドで一元化できる。
・社員のスキルや経歴を可視化する「タレントマネジメント」機能が充実している。
弱み(TUNAGとの比較):
・HRBrainもサーベイ機能(組織診断)は持っていますが、TUNAGが持つような社内SNS、称賛文化、社内報といった「日々のコミュニケーションを活性化」させる機能は弱いです。
・TUNAGが「組織文化・エンゲージメント」に軸足を置いているのに対し、HRBrainは「人事評価・人材データ管理」に軸足を置いています。
【課題別】おすすめツールの選び方
7つの選定ポイントと各ツールの特徴を踏まえ、「自社の課題」を起点にした場合の最適なツールの選び方を整理します。
「組織の課題がどこにあるか不明」なら
→ Wevox (ウィボックス) または TUNAG
まずは「診断」が必要です。サーベイ特化のWevoxで徹底的に分析するか、「診断」も「その後の施策実行」も一つのツールで完結させたいならTUNAGが適しています。
「コミュニケーション不足・縦割り」なら
→ Talknote (トークノート) または TUNAG
社内SNS機能が強力なTalknoteが候補になります。ただし、コミュニケーション活性化に加えて「称賛文化」や「理念浸透」といった制度も同時に運用したい場合は、機能が網羅されているTUNAGの方が適しているでしょう。
「称賛文化を醸成したい」なら
→ THANKS GIFT (サンクスギフト) または TUNAG
シンプルにサンクスカード(ピアボーナス)だけを始めたいなら、スモールスタートしやすいTHANKS GIFTが良いでしょう。一方で、称賛を「理念(バリュー)」と紐づけたり、MVP表彰と連動させたりと、より戦略的に「制度」として設計・運用したい場合は、カスタマイズ性に優れるTUNAGに軍配が上がります。
「情報共有・理念浸透」が目的なら
→ ourly (アワリー) または TUNAG
「社内報」という手段に特化して情報発信を強化したいなら、分析機能に優れるourlyが適しています。特に、デスクレスワーカーが多く、情報発信だけでなく申請業務(ワークフロー)やマニュアル共有も一元化したい場合は、TUNAGが最適です。
「人事評価のDX・人材管理」が目的なら
→ HRBrain (エイチアールブレイン) または TUNAG
目的が「人事評価・タレントマネジメント」であれば、HRBrainが専門です。ただし、評価だけでなく「日々の1on1支援」や「称賛」といったエンゲージメント施策と連動させたい場合は、TUNAGも(人事評価機能はHRBrainほど専門的ではないものの)有力な選択肢となります。

結局、どのツールが「良い」かではなく、どのツールが「自社の課題(WHAT)に合っているか」です。TSRのノウハウにも「自社が気づいていない競争優位の源泉にあるUSPの可視化」がありますが、ツール選びも同じ。自社の組織課題の「本質(USPならぬUPP=Unique Problem Point?)」を見極めることが成功の第一歩です。
TUNAGが特に適している企業の特徴
ここまで比較してきた結果、TUNAGは「特化型」ツールではカバーできない、より複合的な課題を持つ企業に最適だと言えます。以下の特徴に当てはまる場合、TUNAGは非常に強力な選択肢となります。
1. 解決したい組織課題が複数ある
「離職率も高いし、理念浸透も進んでいないし、情報共有もバラバラ…」
このように、組織課題が複合的に絡み合っている場合、サーベイツールと社内報ツールと称賛ツールをバラバラに契約すると、コストも管理も煩雑になります。
TUNAGであれば、これらの課題解決に必要な機能をワンストップで、かつ連携させながら運用できます。
2. 自社独自の社内制度を運用したい
「理念(バリュー)」に基づいた称賛制度や、独自の表彰制度、サンクスメッセージとポイントを連動させたピアボーナス制度など、パッケージ化された機能では実現できない「自社らしい」制度を設計したい企業に最適です。
TUNAGのカスタマイズ性の高さと、それを実現するサポート体制は、他社の追随を許さない強みと言えます。
3. デスクレスワーカー(現場)が多い
飲食、小売、介護、製造、物流など、PCを持たない従業員が多い企業にとって、スマホアプリの使いやすさと情報到達率(プッシュ通知)は生命線です。(参考記事:TUNAGがデスクレスワーカーに強い理由)
TUNAGはデスクレスワーカーの情報格差解消に豊富な実績があり、ワークフロー機能(申請業務)などもスマホで完結できるため、現場の負担を大きく削減できます。
比較検討時の注意点と進め方
最後に、これらのツールを比較検討する上で、失敗しないための具体的な進め方と注意点をお伝えします。
必ず「無料デモ」で操作感を試す
パンフレットやWebサイトだけでは、「実際の使いやすさ(UI/UX)」は絶対に分かりません。必ず、導入担当者だけでなく、実際に使う可能性のある現場の社員(ITリテラシーが高くない人を含む)にもデモ画面を触ってもらいましょう。
「このボタンは分かりにくい」「操作が面倒」といった現場のリアルな声は、何よりも重要な判断材料となります。
サポート体制(カスタマーサクセス)を比較する
「導入後、どれくらいサポートしてくれますか?」と具体的に質問しましょう。
「メールサポートのみ」なのか、「定期的なオンラインミーティング」があるのか、「活用事例の共有」や「施策の提案」までしてくれるのか。特にTUNAGは「伴走サポート」を強みとしているため、他のツールとサポートの手厚さを比較することは非常に重要です。
スモールスタートの可否を確認する
「まずは特定の部署だけで導入したい」「最初は最低限の機能だけ使いたい」といったスモールスタートが可能かを確認しましょう。いきなり全社導入すると、失敗した時のリスクが大きすぎます。柔軟な契約プランがあるか、機能のオン・オフが可能かを確認してください。
まとめ
本記事では、TUNAG(ツナグ)と主要な競合エンゲージメントツール5社について、明確な「7つの選定ポイント」に基づき徹底的に比較しました。
どのツールも一長一短があり、「最強のツール」は存在しません。存在するのは、「今の自社の課題に、最も適したツール」だけです。
各ツールの特徴をまとめると、以下のようになります。
- TUNAG:複数の課題を「オールインワン」で解決し、自社独自の「制度」としてカスタマイズ・運用したい企業向け。
- Talknote:「コミュニケーション不足」という課題が明確で、まずは社内SNSから始めたい企業向け。
- Wevox:まずは「組織の診断・可視化」を徹底的に行いたい企業向け。
- THANKS GIFT:「称賛文化・ピアボーナス」に特化してスモールスタートしたい企業向け。
- ourly:「Web社内報」という手段で、情報発信と分析を強化したい企業向け。
- HRBrain:「人事評価・タレントマネジメント」のDXが最優先課題の企業向け。
この記事で提示した「7つの選定ポイント」を自社に当てはめ、「自社が解決すべき最優先課題(WHAT)は何か」を特定することから、ぜひ始めてみてください。
エンゲージメントツール比較に関するFAQ
複数のツールを併用するのはアリですか?
これらは競合ではなく、共存・使い分けが可能です。SlackやChatworkは、主に業務連絡やタスク管理を行う「フロー情報(流れていく情報)」のためのビジネスチャットです。一方、TUNAGは、理念浸透、称賛文化、社内報といった「ストック情報(蓄積・浸透させる情報)」や「組織文化」を扱うプラットフォームです。多くの企業が、「業務連絡はSlack/Chatwork、組織文化醸成はTUNAG」という形で併用・棲み分けをしています。
TUNAGとSlack/Chatworkは競合しますか? どう使い分けるべきですか?
基本的にはお勧めしません。例えば、「サーベイはWevox」「社内報はourly」「称賛はTHANKS GIFT」と併用すると、従業員は複数のアプリやWebサイトを行き来する必要があり、利便性が著しく低下します。また、データが分散し、管理コストも増大します。TUNAGのようなオールインワン型ツールは、この「分断」を防げる点に大きな価値があります。ただし、「人事評価はHRBrain」「それ以外のエンゲージメント施策はTUNAG」といった、明確な目的分離ができる場合の併用は考えられます。
導入に失敗しないために、デモ以外で確認すべきことは何ですか?
「解約率(チャーンレート)」と「自社と似た企業の導入事例」の2点を確認することをお勧めします。解約率が低いツールは、それだけ顧客満足度が高い(=導入後に定着している)証拠です。また、自社と「同じ業種」「同じ従業員規模」「同じ課題」を持つ企業の導入事例(特に失敗談や、それをどう乗り越えたか)を具体的にヒアリングすることで、導入後のイメージがより鮮明になります。

