- TUNAGが単なる「社内SNS」ではない理由と、その本当の目的
- 情報共有、コミュニケーション、人材育成、組織可視化など、TUNAGの全機能一覧
- TUNAG最大の強みである「社内制度の設計・運用」というカスタマイズ性
- 「理念浸透」「離職率改善」「情報格差の解消」など、具体的な課題別の活用シーン
- 導入後に「使いこなせない」を防ぐためのポイント
「TUNAG(ツナグ)を導入すれば、組織のエンゲージメントが上がるらしい」
こうした話は耳にするものの、「具体的に何ができるツールなの?」「機能が多すぎて、自社で使いこなせるイメージが湧かない」「社内SNSやチャットツールと何が違うの?」と、具体的な機能や活用法について疑問をお持ちの担当者様も多いのではないでしょうか。
TUNAGは、単なるコミュニケーションツールではありません。企業の「組織課題」を解決するために、必要な機能を自由に組み合わせて、自社オリジナルの「社内制度」をアプリ上で設計・運用できるプラットフォームです。
この記事では、TUNAGが持つ多岐にわたる機能を分かりやすく分類し、「できること」を網羅的に解説します。さらに、「理念浸透が進まない」「離職率が高い」といった企業が抱える具体的な課題に対して、TUNAGの機能をどう活用すべきか、具体的なシーンと共に詳しくご紹介します。
この記事を最後まで読めば、TUNAGの全貌がクリアになり、自社の課題解決にどう役立つかを具体的にイメージできるようになるはずです。
TUNAGとは?その目的と特徴
TUNAGで「できること」を知る前に、まずは「TUNAGが何を目指しているツールなのか」という根本的な特徴を理解しておくことが重要です。
単なる「社内SNS」ではない
TUNAGにはタイムラインやチャットといった、いわゆる「社内SNS」の機能が搭載されています。しかし、TUNAGの提供価値はそこだけではありません。
SlackやChatworkなどのビジネスチャットが、主に「業務連絡」や「タスク管理」といった“フロー情報”の効率化を得意とするのに対し、TUNAGは「企業理念の浸透」「称賛文化の醸成」「組織状態の可視化」といった、企業の“ストック情報”や“組織文化”の構築に強みを持っています。
業務効率化だけが目的ならば、他のツールでも代替できるかもしれません。しかし、TUNAGが目指すのは、その先にある「エンゲージメント(会社と従業員の信頼関係)」の向上です。
組織課題を解決するプラットフォーム
TUNAGが解決しようとする「組織課題」は、企業によって様々です。
- 経営層の想いが、現場のアルバイトスタッフまで届かない
- 部署間の連携が希薄で、セクショナリズムが蔓延している
- 若手社員がすぐに辞めてしまい、育成コストばかりがかさむ
- リモートワークで、誰がどんな仕事をしているのか見えにくい
TUNAGは、これらの課題を解決するために必要な「機能(打ち手)」をパッケージとして提供します。企業は、自社の課題に合わせてこれらの機能を選択し、組み合わせて活用することで、組織のエンゲージメントを高めていくことができます。
専任サポートによる「運用」支援
TUNAGのもう一つの大きな特徴は、「ツールを導入して終わり」ではない点です。導入企業には専任のカスタマーサクセス担当がつき、「どうすればツールが定着するか」「どの機能を使って課題を解決すべきか」といった運用面を徹底的にサポートします。
多機能なツールほど「導入したはいいが、使いこなせない」という事態に陥りがちです。TUNAGは、その導入後の「定着・運用フェーズ」にこそ価値を置いている点が、他のツールと一線を画すポイントです。
機能一覧①:情報共有の円滑化
組織の基盤となる「情報共有」。TUNAGは、必要な情報を、必要な人に、確実に届けるための多彩な機能を備えています。
社内報・お知らせ機能
社長からのメッセージ、会社の方針、新しい取り組みなどを、全社または特定のグループ(部署、役職、拠点など)に向けて発信できます。従来の紙の社内報や、メールマガジン、掲示板など、バラバラだった情報発信チャネルをTUNAGに一元化できます。
「誰が読んだか(既読・未読)」を可視化できるため、重要な情報がきちんと伝わっているかを確認できるのも大きなメリットです。記事形式だけでなく、動画の埋め込みなども可能です。
ドキュメント管理(マニュアル共有)
業務マニュアル、社内規定、各種申請書のフォーマットなど、全社で共有すべきドキュメントをクラウド上に保存・管理できます。
「あのマニュアル、どこだっけ?」と探す手間がなくなり、常に最新版の情報を全社員が閲覧できる状態を作れます。特に、店舗業務や新人教育において絶大な効果を発揮します。
ワークフロー(申請・承認)
交通費精算、休暇申請、稟議書など、これまで紙やExcelで行っていた各種申請・承認業務をTUNAG上で完結できます。
スマートフォンからも簡単に申請・承認ができるため、外出中の上司の承認待ちで業務がストップする…といった非効率を解消できます。管理部門の業務負担を大幅に削減することにも繋がります。

特に多店舗展開や現場(デスクレスワーカー)を抱える企業では、情報共有が課題になりがちですよね。TSRのノウハウでも、現場と経営層の目線を合わせて組織として戦略を推進することが成功の鍵だと考えています。TUNAGは、経営の情報を現場に届け、現場の声を経営に吸い上げる、その双方向の情報設計ができるのが魅力ですね。
機能一覧②:コミュニケーション活性化
組織の風通しを良くし、社員同士の「横・縦・斜め」のつながりを生み出す機能です。
タイムライン(社内SNS)
FacebookやX(旧Twitter)のように、気軽に投稿や「いいね」、コメントができる機能です。業務連絡だけでなく、「今月のMVP発表」「新入社員の紹介」「部活動の報告」など、ポジティブな情報を共有することで、社内の一体感を醸成します。
部署や拠点を超えたコミュニケーションが生まれるきっかけにもなります。
サンクスカード(称賛文化)
「〇〇さん、昨日はヘルプありがとうございました!」といった日々の小さな感謝を、カード(ポイント)として送り合える機能です。
感謝や称賛を「見える化」することで、社員のモチベーション向上に直結します。また、「誰が、どんなことで感謝されているのか」が全社に共有されるため、会社のバリュー(行動指針)に沿った行動が自然と増えていく効果も期待できます。
社内チャット・グループ
1対1のダイレクトメッセージや、プロジェクト単位・部署単位でのグループチャットが可能です。業務連絡をスピーディに行うだけでなく、趣味のサークル活動など、公式・非公式な様々なコミュニティの場として活用できます。
プロフィール(人となり紹介)
顔写真や所属、役職といった基本情報に加え、「趣味」「特技」「出身地」「マイブーム」など、その人の「人となり」が分かる項目を自由に設定できます。
特にリモートワーク環境下や、従業員規模が大きい企業では、「顔と名前が一致しない」「誰に何を聞けばいいか分からない」といった問題が起こりがちです。プロフィール機能が充実していると、コミュニケーションの心理的ハードルを下げてくれます。
機能一覧③:人材育成と評価の仕組み化
社員の成長を促し、正当な評価を行うための仕組み(制度)を運用する機能も充実しています。
1on1ミーティング支援
上司と部下の定期的な1on1ミーティングの「アジェンダ設定」「スケジュール調整」「面談記録」をTUNAG上で管理できます。
話すべき内容を事前に共有し、過去の面談記録を振り返りながら話すことで、1on1の質を高めます。「ただの雑談で終わってしまった」を防ぎ、部下の成長支援やコンディション把握に役立てます。
目標管理(MBO・OKR)
MBO(目標管理制度)やOKR(目標と主要な成果)など、自社の人事評価制度に合わせた目標設定・進捗管理・評価フィードバックを運用できます。
会社全体の目標と個人の目標を紐づけて可視化することで、「今、自分は何のためにこの仕事をしているのか」という目的意識を明確にします。
社内テスト・eラーニング
新入社員向けの基礎知識テストや、コンプライアンス研修、新商品の知識テストなどを、スマホから手軽に実施できます。
動画やPDF資料をアップロードして、eラーニングのプラットフォームとして活用することも可能です。教育担当者の負担を減らしつつ、社員のスキルアップを促進します。

「理念浸透」と「人事評価」をアプリ上で連動させられるのは強力ですね。TSRのノウハウでは、まず会社としての顧客価値(WHAT)を定義し、それを社員(WHO)にどう届けるかを設計します。TUNAGを使えば、その価値(理念)に基づいた行動をサンクスカードや評価制度で賞賛する、という一貫した戦略設計が可能です。
機能一覧④:組織状態の可視化
組織の「今」を客観的に把握し、次の打ち手を考えるための機能です。
エンゲージメントサーベイ
年に1〜2回実施する詳細な組織診断サーベイです。「会社への信頼」「仕事へのやりがい」「人間関係」など、多角的な質問から組織のエンゲージメント状態を測定します。
部署ごと、役職ごと、勤続年数ごとなどでクロス集計し、「どの層に、どんな課題があるのか」を具体的に特定できます。
パルスサーベイ(コンディション把握)
毎週、あるいは毎日、「今の気分は?」といった簡単な質問(1〜5問程度)に回答してもらう機能です。
エンゲージメントサーベイが「健康診断」だとすれば、パルスサーベイは「日々の体温測定」です。社員のコンディションの小さな変化をいち早く察知し、離職の兆候やメンタルヘルスの不調を早期に発見するのに役立ちます。
組織スコア・利用状況ダッシュボード
サーベイの結果だけでなく、「TUNAGの利用率」「サンクスカードの流通量」「社内報の閲覧率」といったデータをダッシュボードで一覧できます。
これらの「行動データ」と「サーベイデータ(意識データ)」を掛け合わせることで、「サンクスカードをよく使っている部署は、エンゲージメントスコアも高い」といった相関関係を分析し、施策の有効性を検証できます。

サーベイは“取って終わり”では意味がありません。私たちのリサーチノウハウでも、アンケートを集計・分析して『次につながる価値ある情報』に変換することを最も重視しています。ダッシュボードで利用状況と組織スコアを紐づけて分析できるのは、次のアクション(施策)を考える上で非常に価値がありますね。
TUNAG最大の強み:制度設計の自由度
ここまで多くの機能を紹介してきましたが、TUNAGの最大の強みは、これらの機能を「自由に組み合わせ、自社独自の社内制度として設計・運用できる」点にあります。
必要な機能だけを選んで組み合わせ
TUNAGは、紹介したすべての機能を最初から使う必要はありません。自社の課題に応じて、「まずは社内報とサンクスカードから始めよう」「来期からはサーベイと1on1機能も追加しよう」といったスモールスタートが可能です。
企業の成長フェーズや組織課題の変化に合わせて、柔軟に機能を追加・変更できるのが、パッケージ型のツールにはない強みです。
自社独自の社内制度をアプリ化
この「カスタマイズ性」こそがTUNAGの真骨頂です。例えば、以下のようなユニークな制度をTUNAG上で実現できます。
- ピアボーナス制度:
サンクスカードに「ポイント」を付与し、貯まったポイントをAmazonギフト券や自社商品と交換できる制度。感謝の行動を促進します。 - MVP表彰制度:
月間・四半期ごとのMVPを社員投票で決定し、社内報で表彰。会社のバリューを体現する人を称賛します。 - 資格取得支援制度:
資格取得の申請から、合格報告、お祝い金の申請までをワークフローで完結させる制度。
これらはすべて、TUNAGが持つ「ワークフロー」「社内報」「サンクスカード(ポイント)」といった既存の機能を組み合わせて設計されています。
課題別!TUNAGの具体的な活用シーン
最後に、企業が抱えがちな課題別に、TUNAGの「できること」をどう組み合わせるべきか、具体的な活用シーンをご紹介します。
【課題】理念浸透が進まない
経営層の想いが伝わらず、社員がバラバラの方向を向いているケースです。
<活用する機能>
- 社内報:社長メッセージや理念の解説記事を定期的に発信。(→理念浸透のノウハウ記事はこちら)
- サンクスカード:理念に基づいた行動(バリューの実践)をした社員を、具体的に称賛する。
- MVP制度:理念を最も体現した社員を表彰し、社内報でインタビュー記事を掲載する。
【課題】離職率が高い・定着しない
特に若手社員の離職が止まらず、採用・育成コストが増大しているケースです。
<活用する機能>
- パルスサーベイ:社員のコンディションを日々チェックし、不調のサインを早期にキャッチ。
- 1on1支援:上司と部下のコミュニケーションの「質」を高め、信頼関係を構築。
- プロフィール:新入社員が早期に職場に馴染めるよう、既存社員の人となりを可視化。
- サンクスカード:小さな成功体験や貢献を称賛し、承認欲求を満たし、居場所を作る。
【課題】店舗・拠点間の情報格差(デスクレスワーカー)
本社からの通達が現場に届かない、現場の状況が本社に見えないケースです。(→デスクレスワーカー課題の記事はこちら)
<活用する機能>
- 社内報(スマホアプリ):PCを持たない現場スタッフにも、スマホアプリのプッシュ通知で確実に情報を届ける。
- ドキュメント管理:全店舗共通の業務マニュアルをスマホからいつでも閲覧可能にする。
- タイムライン:各店舗の成功事例や取り組みを写真付きで共有し、横展開を促す。
【課題】部署間の連携が希薄
「隣の部署が何をやっているか分からない」状態で、非効率な業務が発生しているケースです。
<活用する機能>
- タイムライン(グループ):プロジェクト横断のグループを作成し、進捗をオープンに共有。
- プロフィール:「この業務は誰に聞けばいいか」を検索可能にする。
- サンクスカード:部署を超えた協力に対して感謝を送る文化を作る。
まとめ
この記事では、TUNAG(ツナグ)で「できること」を、具体的な機能一覧と活用シーンを交えて網羅的に解説しました。
TUNAGでできることは非常に多岐にわたりますが、重要なポイントは以下の3つです。
- 単なる社内SNSではなく、企業の「組織課題」を解決するためのプラットフォームであること。
- 「情報共有」「コミュニケーション」「育成・評価」「可視化」など、課題解決に必要な機能がオールインワンで揃っていること。
- 最大の強みは、これらの機能を「自社の課題に合わせて自由に設計・運用できる」高いカスタマイズ性にあること。
多機能であるからこそ、「自社が(WHO)」「何を(WHAT)」解決したいのか、その目的を明確にして導入することが成功の鍵となります。
TUNAGの機能が、貴社の組織課題を解決する強力な武器となるか、本記事を参考にぜひご検討ください。
TUNAGの機能に関するFAQ
機能が多すぎて、導入しても使いこなせるか不安です。
その不安はごもっともです。TUNAGでは、導入企業ごとに専任のサポート担当がつき、運用の定着まで伴走してくれます。また、最初からすべての機能を使う必要はなく、「まずは情報共有の社内報と、称賛文化のためのサンクスカードから」といったスモールスタートが可能です。自社の優先課題に合わせて、段階的に機能を解放していくことをお勧めします。
モバイルアプリ(スマホ)ですべての機能が使えますか?
はい、TUNAGはスマホアプリ(iOS/Android)での利用に非常に強く、デスクレスワーカー(店舗・現場スタッフ)でも使いやすい設計になっています。社内報の閲覧、サンクスカードの送信、ワークフローの申請・承認、サーベイの回答など、本記事で紹介したほとんどの主要機能をスマホで完結できます。これにより、PCを持たない従業員との情報格差をなくすことができます。
SlackやChatworkなど、既存のチャットツールとの違いは何ですか?
最大の違いは「目的」です。SlackやChatworkは、主に業務連絡を効率化する「フロー情報(流れていく情報)」の管理に特化しています。一方、TUNAGは、理念浸透、称賛文化、組織診断、人事制度の運用といった「ストック情報(蓄積・浸透させる情報)」や「組織文化の醸成」を目的としています。TUNAGにもチャット機能はありますが、それは多機能の一部であり、組織のエンゲージメント向上という、より広範な課題解決を目指している点が大きな違いです。

