「広告費が限られているからリスティング広告は無理だろう…」と考えている中小企業の担当者の方は多いのではないでしょうか。
実際にGoogle広告では、媒体推奨の最適化条件として「月50件以上のコンバージョン」が必要とされています。しかし、少額予算ではこの条件を満たせないケースが多く見られます。
それでも工夫次第で、限られた予算から大きな成果を生み出すことは可能です。この記事では、少額予算で成果を最大化するための戦略と実践ノウハウを解説します。
👉 広告費全体の考え方を知りたい方は、リスティング広告の費用相場を理解するを先にご覧ください。
少額予算運用の課題
少額予算でのリスティング広告運用は、次のような課題があります。
- クリックデータやCVデータが十分に集まらない
- 自動入札アルゴリズムが安定しにくい
- 競合との入札競争で不利になりやすい
これらを乗り越えるためには、精度の高いターゲティングと手動調整が不可欠です。
少額予算で成果を出す具体的な戦略
① キーワードの徹底的な絞り込み
無駄クリックを減らすために「購買意欲の高いキーワード」に集中しましょう。
例:「リフォーム 無料見積もり」「SEO対策 相談」など、明確な行動意図を含むワードが狙い目です。
逆に「とは」「意味」「口コミ」など情報収集目的のキーワードは除外します。
② 地域・時間帯の最適化
少額予算では「誰に」「いつ」広告を出すかが極めて重要です。
地域を商圏内に限定したり、CVが発生しやすい曜日・時間帯に配信を集中させることで、CPAを大幅に抑えることができます。
③ ランディングページの改善
予算が少ないほど、1クリックの重みが増します。
LPの改善は最小投資で成果を最大化できるポイントです。
- 問い合わせや購入ボタンをファーストビューに配置
- 電話・LINEなど複数のコンバージョン導線を用意
- スマホでの見やすさを最優先にする
④ 入札調整
Googleの自動入札は便利ですが、CV数が少ないと最適化がうまく機能しません。
そのためTSRコンサルティングでは、初期段階からCVが獲得できる方法を試行錯誤して独自のノウハウを持っています。スタートから狙ったCPAで成果を出すためには、初期から「如何に無駄なコストを出さず、取りたいキーワードに予算を寄せて最適化するか」が最も大事です。

媒体任せにせず、CV1件目から利益が出る運用を行えるのが、当社が中小企業のサポートで成果を出してきた理由です。
⑤ 予算配分のメリハリ
少額予算では「全体最適」よりも「選択と集中」が重要です。
効果の高いキャンペーンやキーワードに予算を集中投下し、効果の薄いものは停止する潔さも必要です。
少額予算成功の事例
あるIT会社では、月額50万円の予算で大手広告代理店で運用をされていましたが、本来欲しいCVがとれず成果が出ませんでした※。そこで当社がお手伝いをさせていただいたところ、自動学習のためにデータ蓄積という文脈で不要なキーワードに広がった無駄予算がかなり発生しており、無駄な学習を走らせていました。そこを見直し、当社の運用に切り替えて無駄を省くことで同じ300万の予算での成果改善が実現しました。
※この会社様はつながりがあり大手広告代理店が動いていましたが、本来月100万では大手代理店は動かないケースも多いです。
- CV数:月10件 → 月25件に増加
- CPA:50,000円 → 20,000円まで改善
- ROAS:200% → 450%に向上
このように、少額予算でもポイントを押さえれば十分成果を出すことができます。
少額予算運用のチェックリスト
- キーワードを「購買意図のあるワード」に絞っているか?
- 地域・時間帯を最適化しているか?
- ランディングページの導線を改善しているか?
- 予算上限を適切に設定しているか?
- 効果の薄いキャンペーンを停止できているか?
- 事前に広がらないような不要な除外KWを設定できているか(部分一致広がり抑制)
まとめ
少額予算でもリスティング広告は十分に成果を出せます。
ポイントは「ターゲティングを絞る」「LPを改善する」「手動調整で無駄を削る」の3点です。
まずは小さく始めてデータを蓄積し、成果を確認しながら徐々にスケールしていきましょう。
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