リスティング広告を検討するときに最も気になるのが「どのくらいの費用がかかるのか」という点です。
一見シンプルに見えても、業界やキーワードの競合状況、ターゲティングによってCPC(クリック単価)やCPA(顧客獲得単価)は大きく変わります。
この記事では、リスティング広告の費用相場を具体的な業界別データとともに解説し、予算設計の考え方を紹介します。
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リスティング広告の費用の基本構造
リスティング広告はクリック課金制であり、広告が表示されただけでは費用はかかりません。ユーザーがクリックした瞬間に課金されます。
つまり「広告の表示回数」よりも「クリック単価」と「クリック数」が予算を左右します。
主要な費用指標
- CPC(クリック単価):1クリックごとにかかる金額
- CPA(顧客獲得単価):1件のコンバージョンを獲得するための費用
- 広告予算総額:1日または月単位で設定する上限
業界別CPCとCPAの相場
代表的な業界ごとの目安を以下に整理しました。
業界 | CPC相場 | CPA相場 |
---|---|---|
法律・弁護士 | 1,000〜3,000円 | 20,000〜100,000円 |
人材・求人 | 500〜1,200円 | 10,000〜50,000円 |
EC・小売 | 100〜400円 | 3,000〜10,000円 |
不動産 | 500〜1,500円 | 30,000〜150,000円 |
美容・クリニック | 200〜800円 | 5,000〜50,000円 |
あくまで目安ですが、業界によってCPCとCPAが大きく異なります。
例えば「不動産」や「法律」は競合が激しくCPAが高騰しやすい一方、「EC」は比較的低単価でCVを獲得できるケースが多いです。
費用を左右する主な要因
- キーワードの競合度(人気ワードほど高額になりやすい)
- 広告文・ランディングページの品質スコア
- ターゲティング条件(地域・時間帯・デバイスなど)
- 入札方式(手動入札 or 自動入札)

CPAを下げることだけを目的にしてはいけません。質の低いCVが増えると見かけ上は成果が出ていてもビジネス的には赤字になるリスクがあります。TSRでは質の高いCVだけに予算を集中させる運用を行っています。
予算設定の考え方
予算を考える際は「業界相場」だけでなく「自社のLTV(顧客生涯価値)」を基準にするのがおすすめです。
例えば1件成約で10万円の利益が出るなら、CPAが3万円でも十分採算が合います。
逆に低単価商材の場合は、CPAを厳しくコントロールする必要があります。
小規模予算で始める場合の工夫
中小企業やスタートアップでは、十分な予算を確保できないことも少なくありません。その場合は以下の工夫が有効です。
- キーワードを絞り込み、無駄クリックを防ぐ
- 広告文とLPを改善し、品質スコアを高めてCPCを下げる
- 最初は手動入札で制御し、CV数が安定したら自動入札に移行
まとめ
リスティング広告の費用相場は業界によって大きく異なります。CPCとCPAの目安を把握し、自社のLTVを基準に予算を組むことが重要です。
小規模予算でも適切に設計すれば、1件目から狙ったCPAで成果を出すことが可能です。
次はリスティング広告の効果測定と改善方法の記事も参考にして、費用対効果を最大化しましょう。