リスティング広告を始めると、必ず直面するのが「費用対効果をどう高めるか」という課題です。広告費を投じても、思うように成果が出ない…。その一方で、限られた予算でもしっかり利益を出している企業もあります。
この違いはどこから生まれるのでしょうか?
本記事では、リスティング広告における CPA(顧客獲得単価) と ROAS(広告費用対効果) に焦点を当て、実際の運用現場で成果を上げるための実践ノウハウを解説します。
リスティング広告の仕組みをまだ詳しく知らない方は、先に以下の記事をご覧いただくと理解が深まります。
👉 リスティング広告とは?仕組み・種類・費用をわかりやすく解説
リスティング広告の費用対効果とは?
CPA(顧客獲得単価)とは
CPAは「1件のコンバージョン(購入・問い合わせ)を獲得するためにかかった広告費」を指します。
たとえば広告費10万円で20件の問い合わせがあれば、CPAは5,000円です。
ROAS(広告費用対効果)とは
ROASは「広告費に対して売上がどれだけあったか」を表します。
広告費10万円で売上50万円ならROASは500%となります。
👉 詳しくは以下の記事で解説しています。
・CPA(顧客獲得単価)の改善方法
・ROAS(広告費用対効果)の考え方と実践
費用対効果を最大化するための基本アプローチ
① キーワード選定の最適化
- 成果に直結しやすい「成約キーワード」に集中する
- 検索意図を分けて、購買に近い層を狙う
- 無駄クリックを防ぐための「除外キーワード」設定
👉 関連記事:リスティング広告のキーワード選定方法

当社の過去の運用経験では、CVにつながらないキーワードを毎月見直すことでCPAが30%以上改善したこともあります。
② 広告文の改善
- ユーザー心理を捉えた訴求ポイントを盛り込む
- 広告グループごとに訴求を細分化
- クリック率(CTR)のテストを継続的に実施
👉 参考記事:リスティング広告の効果を高める広告文作成のコツ
③ 入札戦略の最適化
Google広告の自動入札機能は便利ですが、 CV数が少ないと最適化が機能しにくい という課題があります。Googleは目安として「媒体全体で月50件以上のCV」があると安定するとしています。
中小企業ではこの条件を満たせないケースが多いため、最初は「手動入札+細かな調整」で成果を作り、その後に自動入札へ移行するのが効果的です。

私たちの代行運用では、CV1件目から狙いたいCPAを実現する手動調整ノウハウがあります。
少額予算でも成果を出すための工夫
エリア・時間帯の絞り込み
- 広告を配信する地域を限定する
- CVが発生しやすい時間帯に集中する
顧客セグメントの明確化
- 年齢・性別・デバイスごとに効果を分析
- 無駄配信を削減して予算を効率化
👉 関連記事:少額予算でも成果を出すリスティング広告戦略
質の高いCVに投資する
単に「CPAが下がった」と喜ぶのは危険です。質の低い問い合わせが増えても売上につながらなければ意味がありません。
「顧客の質」を重視した運用が重要です。

TSRコンサルティングでは、質の高いCVだけに投資する運用を徹底しています。
中小企業が意識すべき費用対効果の指標
短期的成果だけでなくLTVを考える
リスティング広告は短期的な成果が見えやすいですが、中小企業こそ LTV(顧客生涯価値) を踏まえて評価すべきです。
社内体制と外部委託のバランス
- 広告運用をすべて内製化すると属人化リスクが大きい
- 代理店に丸投げすると費用がかさむ
- 内製+代行のハイブリッドが最も費用対効果を高めやすい
👉 関連記事:中小企業の費用対効果を高めるポイント
まとめ
リスティング広告の費用対効果を最大化するには、
・CPAとROASを正しく把握すること
・キーワード・広告文・入札戦略を最適化すること
・少額予算でも「質の高いCV」に集中すること
・短期的成果だけでなくLTVを踏まえること
が重要です。
まずは費用の仕組みを理解するところから始めましょう。
👉 リスティング広告の費用相場を理解する